愛にまつわるもの

愛に生きるという自分への備忘録。

【映画】『わたしを離さないで』・・・クローン人間の人生とは、心とは、愛とは。

原作とのイメージとぴったりでびっくりしました。

というかなんなんだこの無力感。

不思議な感じです。

 

 

こんばんは

今日は映画をご紹介します!

 

『わたしを離さないで』

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わたしを離さないで

です。

 

 

原作はノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ さんの同名小説です。 

 

わたしは原作も読んでいたのですが

とても情緒溢れる作品で、感じたことのない読後感がありました。

どちらかというと先に本を読んでほしいです。

その方が世界観への理解が深いから映画もより楽しめると思います。よ。

 

 

あらすじはこんな感じです!

 外界から隔絶された寄宿学校ヘールシャムで、幼いころから共に日々を過ごしてきたキャシー(キャリー・マリガン)、ルース(キーラ・ナイトレイ)、トミー(アンドリュー・ガーフィールド)。普通の人とは違う“特別な存在”として生を受けたキャシーたちは、18歳のときにヘールシャムを出て、農場のコテージで共同生活を始める。

Yahoo映画より

 

えーと、付け足しますが、ネタバレあります!

、本編でも思っていたよりも相当早めに明かされるので

まあ、いいかな、ということにしてください!

 

では。

簡単にいうと

主人公含むヘールシャムという学校で育った生徒は

ゆくゆくは「臓器提供者」として人生を全うするクローン人間です。

ですので人生は短く、長くても30年程度。

愛し合っていても子供も産めない。

そんな人生が待っているのです。

 

そんな彼らが、提供を終え人生を終えるまで

どのように生きたか、という物語になります。

 

設定はSFど真ん中。描写は純文学的。

その矛盾・ギャップが切なくホロリときてしまいます。

 

 

原作が特にそうなんですけどね。

とにかく、淡々と物語が進みます。

そして恐ろしいほど心理描写が丁寧に描かれています。

 

クローン人間だけど感情があり

人を好きになり、身悶えし、爆発する。

 

そのクローン人間の人間的な部分を

とにかく丁寧に表現しています。

 

そんな終わりが決められている人々の葛藤

終始描かれる牧歌的な美しい景色

なにか、心を揺さぶられます。

 

 

カズオイシグロさんは何を訴えたかったのか。

行き過ぎた科学主義への警鐘なのか

 

そんな難しいことじゃなく

終わりが見えていても一日一日の幸せを積み重ねていく尊さ、

圧倒的な「生」を描くこと。なのか。

 

もっと簡単にいっちゃえば

生きる。ということを表現したかったのでしょうか。

 

 

 

また、作品中で描かれる”クローン”の心理描写は

僕たちが小さい頃経験するそれと一緒で

凄くノスタルジーを感じます。

 

映像に関しても凄く綺麗で。

もっと空を見て自然を見ていたい。

どこかに行きたい、全て投げ出して飛び出したい

そう思わせる力は原作より映画の方がありましたね。

 

 

 

 

最後に、

ラストの「生きたい!」という叫び

想像しがたい苦しさが刺さり、苦しくなります。

 

生きるっていうのは

もっと美しいことの連続であるべきだし

もっと身悶えするものなんだと思いました。

 

それに比べこの世界はなんなのだ。

この無機質は景色、生活はなんなのだ(俺の)

と叫びだしたくなります。

 

一日一日を狂おしいほどにドラマチックに生きねば。

 

はあ、なんか沈むぜ。

やっぱ愛だなあ。

 

 

 

おわり

 

ps キャリーマリガンさん気に入りました。